俳句日誌

山崎杏の俳句日誌

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里の秋

用事で出たついでに、里山歩きをしてきました。

小田急線松田駅から御殿場線で山北駅へ、
高松山の麓あたりをぶらつきました。

丹沢、足柄の山々や川の大自然に
ノスタルジックな街のたたずまいに
半日旅とは思えない満足感でした。

 いが栗のころげ落石注意札  杏

fallen chestnuts in burrs
watch for fallen rocks
the caution tag says Anzu

いが栗


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白糸の滝

富士山浅間大社から白糸の滝へ。
秋暑き日の滝風は快く
岩に裂ける水はまさしく白糸そのものでした。

 白糸の滝裂けて落つ秋の声 杏

a water fall
sprits like white thread...
sound of autumn   anzu


白糸の滝
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八月の神楽坂

八月としては涼し過ぎる雨の中
神楽坂に出かけました。

何軒か残る古き良き雰囲気のお店を覗き
モダンなカフェにゆったりとした時を過します。
雨に濡れた路地の石畳が艶めいて
蝉の声も秋めいていました。

 秋蝉や雨に暮れたる神楽坂  杏

chirps of autumn cicadas...
night is falling at Kagurazaka
on a rainy day

8月の神楽坂


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イ・ムジチ

みなとみらいホールにイ・ムジチを
聴きに行きました。

ハンガリー舞曲、ペール・ギュント
剣の舞や武満の他人の顔など
6つの舞曲がテンポ良く
演奏された後、
ヴィヴァルディーの四季です。

私は第一音から心を掴まれてしまって
予期せぬ涙が。。

切れの良い音色が
新鮮に胸に響き、
清らかな滝に打たれているようでした。

その上アンコールが
なんと5曲!
デザートいっぱいという感じでした。

 汗拭きは涙のために音楽会  杏

a cloth for wiping sweat off
now for my tears
a touching concert


イムジチ



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父の忌

父が七十七歳で亡くなったのは六月の梅雨入りの頃だった。
湯島天神の祭笛が病窓に聞こえていた。

人を笑わすのが好きで愛があふれている人だった。
わずか十日の入院で逝ってしまったが、
その間も俳句の投句をしたり、新茶を淹れて私達をもてなしてくれた。

「悪いねえ、まるで重病人みたいだねぇ」
という言葉が最後だった。

今年は狭庭の紫陽花、四株全部が蕾を持った。
桜の木の下のものなどは何年も咲かなかったので
色も忘れてしまった。
緑の蕾が何色になるのか毎日待っている。

 父の忌の四葩彩る庭に立ち   杏
    chichinokino  yohirairodoru  niwanitachi

紫陽花
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プロフィール

山崎 杏

Author:山崎 杏
俳句「はるもにあ」所属
第一句集『童画館』ふらんす堂

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